子供の矯正歯科治療マニュアル

子供の矯正歯科治療<3歳~5歳>

乳歯が揃った!

個人差はありますが、だいたい2歳から3歳ぐらいまでに乳歯は揃います。乳歯はどうせ抜ける歯だからと軽く考えてはいませんか?

乳歯には、永久歯をが生えてくるためのスペースを確保し、正しい位置に生えさせるという大切な役割があります。
だから、乳歯が虫歯になったり、欠けたりすると、永久歯の歯並びに影響があるのです。永久歯が生えてくるまで、乳歯を大切にしてください。

この時期の歯みがきは、子供が「歯を磨くとスッキリする!」「歯を磨かないと何だかお口が気持ち悪い」と思えるように進めていきましょう。

乳児から幼児へと成長していくこの時期、子供達は好奇心がいっぱい、何にでも興味を持ちます。まずは歯ブラシを触らせてあげましょう。そして、お母さんが歯磨きをするところを見せてあげると、お口の中をキレイにするものということがわかってきます。

そこで、お母さんの歯を磨いてもらいましょう!子供は喜んでお母さんの歯を磨きますよ!時には磨き合いをするなど、遊びの一つとして歯磨きを採り入れてみるのも大変効果的です。

子供の歯を磨こう!ハイ!お口を開けて!と一生懸命になるお母さんがおられますが、歯磨きって楽しい!やってみよう!と思えるような雰囲気に持っていくことが、歯磨きの第一歩かもしれません。

5歳にもなれば、「歯を磨かないと虫歯になる」と十分理解できます。一本一本の歯を自分で磨く練習はもちろん、仕上げ磨きを毎日してあげてください。フロスを使うこともお勧めします。

チェックポイント

3歳時検診

3歳時検診で不正咬合を指摘され、来院される方が増えてきました。指摘される症状の多くは反対咬合や開咬、叢生など、またその予備軍です。遺伝だから仕方がない…など、諦めないでください。まだ本格的な治療に入るには早い年齢ですが、将来の矯正歯科治療を視野に入れたアドバイスをすることができます。ぜひ矯正治療を専門とする歯科医にご相談ください。

虫歯

この時期に虫歯になる子供さんというのは、食生活や環境の見直しが必要です。規則正しい食生活を心がけることによって、虫歯のリスクは軽減されます。まずは、お父さんお母さんが規則正しい生活を送ることをお勧めします。

  • だらだらと時間を気にせず食べる
  • お菓子やジュースを過度に与える
  • 食後の歯磨きを怠っている

これらにあてはまると思った方は、子供の成長に悪影響を与えてしまいます。頑張って改めていきましょう。

欠けた!抜けた!

虫歯だけが原因ではありませんが、元気な子供にケガはつきもの。歯が抜けてしまうことや欠けてしまうことがあります。
もし、抜けてしまった場合は、抜けた歯を牛乳の中に入れて急いで歯科医院を訪ねてください。うまくすれば元通りにつくかもしれません。

しかし、抜けたままにしておかなくてはならない場合は、矯正治療を専門とする歯科医にもご相談下さい。隣の歯が、抜けた部分に向かって倒れてくる可能性がありますので、より適切な方法をご提案させていただきます。

 

気になる癖

子供さんにこんな癖はありませんか?

  • 舌で歯を押す
  • 舌を吸う
  • 口呼吸をする
  • 爪、唇をかむ
  • 指しゃぶりやおしゃぶりをする
  • 頬杖をつく

これらの癖は、将来的に不正咬合になってしまう可能性が高いものです。爪、唇をかんだり、指しゃぶりやおしゃぶりをする、頬杖をつくなどの癖ががある場合は、やめさせるようにしましょう。口呼吸をしている場合は、耳鼻咽喉科を、舌の癖がある場合は、矯正治療を専門とする歯科医にご相談ください。矯正歯科では、舌の癖を治すような練習プログラムがあります。本人、家族、医院が連携し、一緒に治していきましょう。

舌の癖について

舌に癖がある子供さんがいらっしゃいます。舌の癖とは、テレビなどを見ている時に 口が開いていて間から舌が見えていたり、飲み込む時に舌をつき出すということを無 意識のうちにしていることを言います。

舌の癖がある人は、いつも舌が低い位置にあり、歯を押しています。特にいつも口を 開けている人は、外側から歯を押さえる力がないので、要注意です。

飲み込む時に舌をつき出す癖があると、一日に何百回、何千回と歯を押していること になるのです。

舌の癖があると、歯は内側から押されて、出っ歯になったり、開咬になったりと、不 正咬合になる可能性があります。また、話をする時に、舌が前に出るため、サ行・タ 行・ナ行・ラ行などの発音が舌足らずになっていまいます。

舌癖(ぜつへき)の原因のひとつとして、親にも同じ癖があることがあります。子供 は、親の話し方を見て聞いて、話し方を学んでいきます。ですから、親が舌足らずな 話し方をしていると、子供も同じようになることが多いようです。

クレオ矯正歯科では、2~3週間に一度の間隔で舌癖を治すトレーニングを行います。 トレーニングは、患者さんが一人でできるようになるまで行い、家庭で1日に2回以上 行っていただきます。その後は2~3カ月に一度、舌癖が後戻りしていないか観察して いきます。

小さい子供さんの場合は、ご家族のはげましが何よりも重要です。どうか子供さんの お力になってあげてください。

予防のための矯正歯科治療

3歳児検診はいかがでしたでしょうか。子供さんが不正咬合を指摘されたら、ぜひ矯正専門の歯科医を受診されることをお勧めします。

矯正歯科での歯列矯正治療は、以前は永久歯に生え替わってから始めるというのが一般的でした。しかし、最近では乳歯から永久歯に生え替わる時期から簡単な矯正装置を着けて矯正し、永久歯になってからの本格的な矯正治療の負担を軽減させることが可能になってきました。

3歳〜5歳のこの時期に矯正装置を着けることは稀ですが、矯正治療の最終目標を決め、それに向かってよりお子様に適した治療方法、より短い治療期間となるように、治療計画を立てるための定期的な観察を開始しても良い時期だと思います。

クレオ矯正歯科クリニックでは、床矯正という矯正治療法も採り入れています。この矯正治療法は、子供さんにとってとても負担が少なく、キレイな歯並びになるということが特長です。ただし、装置を外すと必ず後戻りが起こりますので、その後の矯正治療と保定をきちんとしなければなりません。

メリットとデメリットを説明し、ご納得いただいたうえで治療を進めていきたいと考えています。全体的に考えて、床矯正はとてもすぐれた治療法だと言えます。

詳しくはこちらに記載していますので、参考にしてください。

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